白トナープリンタを
持っている方が、
DTFも入れるメリット
当社の小型DTFプリンターWIPシリーズを発売したころ、すでに白トナープリンタ(当社のWTシリーズ)をお使いのお客様から、「DTFも入れたほうがいいのか」というご相談を多くいただきました。実際に2台目としてDTFを導入された方もいます。
その理由をまとめると、「今の白トナーで困っていることがあるか」「新しいことをやっていきたいか」の2つに集約されます。この記事では、当社が動画でお話しした2台持ちが活きる4つのケースと、逆に入れなくていいケースを、2026年10月時点の製品情報とあわせて紹介します。
- 白トナー保有者がDTFも持つメリットがあるのは、①糊付け(トリミング)で苦戦している ②衣類以外の素材でグッズを広げたい ③伸縮性が欲しい ④写真の表現にこだわりたいの4つ
- ①は、DTFを買う前にラミネーターとプレス機を見直すのが先。空気が入るラミネーターの交換や、クッションマットで圧力を上げる工夫で改善した例がある
- 動画の講師が個人的に思うDTFのいちばんの長所は②。軍手・水着・下着・靴下・木・革などにプリントでき、取扱アイテムを増やせる
- 写真は好みの差もあるが、インクジェットのDTFのほうが少し明るく鮮やかに見えた
- 白トナーで困っていなければ、基本は白トナーのままで十分。衣類プリントの新規導入で白トナーの優位性が高いことは変わらない、というのが動画での本音
白トナーとDTF、共通点が多い2台をなぜ持つのか
当社の白トナープリンタ(WTシリーズ、現行機はWTRIP835)は、専用の抜ける転写紙を使い、印刷した部分だけが生地に残るプリント方法です。カッティングのようなカス取りがいらず、綿・ポリエステル・ナイロンと生地を問わず、白を含むフルカラーを発色よく、細かいところまで、柔らかく洗濯に強く仕上げられます。動画撮影時点で、A3サイズまでメンテナンスなしでプリントできる機械でした。

小型DTFプリンターのWIPシリーズも、この強みをほぼ受け継いでいます。カス取りがいらず、生地を選ばず、1枚から作れる。並べて比べると、違いは細かい部分になります。それでも2台目としてDTFを入れる方がいるのは、白トナーで困っていることを解決したいか、白トナーではできなかった新しい仕事をしたいかのどちらかです。
※動画の冒頭でもお断りしているとおり、ここでいう白トナープリンタ(WT)は、転写紙も含めて当社独自の商品です。同業他社の白トナープリントとは異なるため、情報を同じものとして扱わないようご注意ください。DTFのWIPシリーズも当社の独自商品です。
ケース1:抜ける転写紙の糊付けで苦戦している
白トナーでは、印刷したMPシートとプラスターシートを重ね、プレス機で表裏をプレスしてから剥がす「糊付け(トリミング)」の工程があります。お問い合わせで多いのは、ベタの面積が大きいデザインや大きいイラストでうまく糊付けできない、というものです。剥がし方は動画でもご案内していて、多くの方が上手に使っていますが、残念ながら剥がす工程が合わず、苦戦されている方もいます。

DTFなら、この糊付けの技術はほとんど必要なくなります。ただし動画では、糊付けがうまくいかないことだけを理由にDTFを買うのはもったいない、と話しています。うまくいかない原因の多くは、次の2つの道具にあるからです。
① ラミネーター:2枚の間に空気が入っていないか
ラミネーターは、2枚のシートの間の空気を抜いて密着させ、仮止めするための道具です。うまくいく例では、通したあとの2枚がきれいに密着していて、空気がまったく入っていません。

うまくいかない例では、2枚の間に少し空気が入っています。こうなっていると、プラスターシートの糊がうまく付きません。ラミネーターは個体差や設定で出来栄えが変わるので、通したあとに空気が入るようなら、ラミネーターの買い替えをおすすめしています(当社でも抜ける転写紙用のラミネーターを販売しています)。

② プレス機:相性と圧力
当社が販売しているプレス機なら、ほとんどの方が問題なく使えています。一方で、事情があって相性の悪いプレス機を使わなければならない場合もあります。自動のプレス機だから必ずうまくいく、というわけでもありません。そうしたときに、クッションマットを2枚重ねて圧力を上げるなどの工夫で改善した例があります。

それでも大きいサイズの糊付けに負担を感じる方が、DTFを導入するケースはあります。まずは当社にご相談ください(抜ける転写紙の失敗のご相談は、お気軽にどうぞ)。
| 項目 | 動画撮影時の説明 | 2026年10月時点の案内 |
|---|---|---|
| タイプWの糊付け | 130℃・30秒で表裏をプレス | 135℃・強圧。A4は表裏20〜30秒、A3は表裏30〜40秒。デザインによって時間は調整してよいが、温度は変更しない。説明書どおりでもうまくいかない場合は当社に相談 |
| 糊付けを楽にする方法 | ラミネーターとプレス機の見直し | 同左に加えて、専用シートType-Pで糊付けを自動化する自動糊付け機「ペイスター」(A3機 本体350,000円・税別)もある |
剥がし方の手順は「タイプWの剥がし方(糊のつけ方)完全ガイド」と「抜ける転写紙の4辺の切り方・冷まし方・剥がし方とよくある失敗」で詳しく紹介しています。
ケース2:衣類以外の素材でグッズの幅を広げたい
白トナーは、綿・ポリエステル・ナイロン・トートバッグなど、生地の色を問わず幅広くプリントできます。それでも難しい素材はあります。動画で「白トナーでは難しいが、DTFならできる」ものとして挙げたのは、軍手・水着・下着・靴下・木・革などです。

革のように白トナーでもできる場合がある素材もありますが、WIPのフィルムは接着がとても強いので、繊維系の素材なら試す価値があるものが多い、と動画では説明しています。プラスチックなど難しいものもありますが、UVプリンターなどの設備がなくても、いろいろなものにプリントできるようになります。
これが、動画の講師が個人的に思うDTFのいちばんの長所です。これまで衣類に限定していた方も、取扱アイテムを増やし、自分から発信したり、新しい注文を受けたりできるようになります。「白トナーを使いながら、取扱アイテムを増やしたい」という前向きな仕事に役立ちます。
※2026年10月時点のWIPシリーズの商品ページでも、綿・ポリエステル・ナイロンの衣類素材に加えて、革・木材・水着・靴下・軍手などに対応すると案内しています。具体例は「軍手に1組からフルカラープリント」「小型DTFで革にフルカラープリント」をご覧ください。
ケース3:伸縮性を求めたい
WIP(DTF)のプリントは、伸縮性がとても高いのが特長です。動画では、プリントした生地を大きく伸ばしても、プリントにほとんど影響が出ない様子を実演しています。

白トナーのプリントは、基本的に繊維の中にぐっと入っていきます。そのため、生地を大きく伸ばすと繊維の動きに引っ張られます。普段の衣類の使い方ならまったく問題ありませんが、伸ばす前提の素材、たとえばタイツは、動画撮影時点の白トナーでは難しい、と説明しています(現在は販売を終了している旧タイプSなら、ある程度はできたそうです)。

伸縮性が強く求められる素材を扱いたい方や、伸縮性で困っている方には、DTFが役に立ちます。なお、一般的な素材での伸縮性や洗濯の強さは、白トナーもDTFも問題ありません。白トナーをお使いの皆さんも、安心して今のままお使いいただけます。
※2026年10月時点のWIPシリーズの商品ページでは、「引っ張ると起こるスラックが少なく、引っ張った後も元に戻る」「軍手や靴下など伸縮性のある素材に」と案内しています。
ケース4:写真プリントの表現を上げたい
WIPはインクジェット、白トナーはトナーでの印刷です。インクジェットは明るいRGBの表現が得意で、トナーはやや落ち着いたCMYKの表現が得意です。写真は基本的にRGBの表現になるので、ここに違いが出ます。

同じ写真を黒い生地にプリントして並べると、次のようになりました。左が白トナー、右がDTFです。どちらがきれいかは主観的なところが大きいのですが、ぱっと見ではDTFのほうが少し明るく、鮮やかに見えます。白トナーも十分きれいに仕上がっています。

写真のプリントの表現にこだわりたい方には、DTFを持つメリットがあります。ただし、映像と実物では印象が変わります。気になる方は、両方の無料サンプルで実物を見比べてください。
困っていなければ、白トナーのままでいい理由
ここまでの4つのケースをまとめます。

「たったこれだけ?」と思われるかもしれません。それは、白トナーがすでに小ロット多品種の運用で「できること」の要求を多く満たしている製法だからです。1枚から、生地を選ばず、メンテナンスもほぼいらずに使えるので、DTFと比べても大きな差を挙げにくいのです。動画では、ほかの製法はDTFと比べたときにできないことが目立ったため、DTFが業界で大きな話題になった、という見方も紹介しています(白トナーは除く、としています)。

そのうえで動画では、「営業的にはどうかと思うが」と前置きしたうえで、白トナーを使っていて困っていなければ、基本的には白トナーのままでいい、と本心を話しています。衣類プリントを新しく始める製法として、白トナーの優位性が高いことは変わらないからです。2台持ちを考えるなら、次の2つを自分に問いかけてみてください。
| 問いかけ | 「はい」なら |
|---|---|
| 今の白トナーで困っていることがあるか? | 糊付け・伸縮性・写真の表現のどれかで困っているなら、DTFが助けになる可能性あり(糊付けはまず道具の見直しから) |
| 新しいグッズ作りに前向きになれるか? | 軍手・水着・靴下・木・革など、衣類以外の取扱アイテムを増やすならDTFのメリットが大きい |
2026年10月時点のWIPシリーズの商品ページでも、白トナー(WTRIP835)とWIPシリーズの違いを「プリント対象の幅」「何を優先するか」「メンテナンスの有無」の3点で整理しています。衣類中心で生産効率を最大化したい方、メンテナンスを最小限にしたい方には白トナー、革・水着・木材など多様な素材にプリントしたい方や、インクジェットならではの発色を重視する方にはWIPシリーズ、という案内です。くわしい比較は「白トナーとDTFの比較」もご覧ください。
DTFを入れる前に知っておきたいこと
この記事のもとになった動画は、WIPシリーズの発売当時に撮影したものです。現在の製品情報と並べると、次のようになります(2026年10月時点の商品ページから)。
| 項目 | 白トナー WTRIP835 | 小型DTF WIP754R(A4機) |
|---|---|---|
| 本体価格 | 390,000円(税別) | 270,000円(税別) |
| 最大プリントサイズ | A3 | A4 |
| A4 1枚あたりの製作費の目安 | 約374円(抜ける転写紙タイプW 341円+印刷代33円・税込) | 約167円(印刷フィルム132円+印刷代35円・税込)。別にパウダー代、クリーニング代がかかる |
| 日々のメンテナンス | 定期メンテナンス不要、クリーニング不要 | 白インクの性質上、定期的なクリーニングが必要。作業前に2回程度(通常1回約100円・強力1回約200円) |
| 得意なこと | 衣類(綿・ポリ・ナイロン)を中心に、小ロットから中ロットまで効率よく | 革・木材・水着・靴下・軍手など多様な素材。インクジェットの発色 |
2台目として考えるときに大事なのは、DTFはメンテナンスが必要な機械だという点です。白トナーの「ほぼメンテナンスなしで、使いたいときに使える」感覚のまま導入すると、負担に感じるかもしれません。DTFの運用の実際は「DTFプリンターの運用の実際」でくわしく紹介しています。
※A3機のWIP A3(350,000円・税別)は、2026年7月からプリンターの販売を見合わせています。動画で「近日、白トナー導入のお客様にWIPのサンプルを一斉に配送する予定」と話している内容は、動画撮影時点の案内です。現在の無料サンプルは下のボタンからお申し込みください。
よくある質問
- 白トナープリンタを持っていますが、DTFも入れたほうがいいですか?
- 動画での当社の答えは「白トナーで困っているか」「新しいことをやりたいか」の2つで決まる、というものです。今の白トナープリンタで困っていることがなく、衣類のプリントが中心であれば、基本的には白トナーのままで十分です。白トナーは小ロット多品種の衣類プリントで求められることの多くをすでに満たしており、新しく導入する衣類プリントの製法としての優位性は変わらない、と動画では話しています。
- 抜ける転写紙の糊付け(トリミング)がうまくいきません。DTFに替えるべきですか?
- DTFなら糊付けの技術は必要なくなりますが、それだけのためにDTFを買うのはもったいない、というのが動画での考えです。まずラミネーターを通したあとのMPシートとプラスターシートの間に空気が入っていないかを確認してください。空気が入るラミネーターは買い替えをおすすめしています。プレス機との相性で圧力が足りない場合は、クッションマットを2枚重ねるなどの工夫で改善した例もあります。失敗の相談は当社で受け付けています。
- 白トナーでは難しくて、DTFならできる素材は何ですか?
- 動画では、軍手・水着・下着・靴下・木・革などを挙げています。DTFのフィルムは接着が強く、繊維系の素材なら試す価値があるものが多い、と説明しています。プラスチックなどは難しいものもあります。2026年10月時点の小型DTF(WIPシリーズ)の商品ページでも、革・木材・水着・靴下・軍手などに対応すると案内しています。
- 白トナーのプリントは伸縮性が弱いのですか?
- 一般的な衣類の使い方なら、白トナーの伸縮性や洗濯の強さに問題はありません。動画で比べたのは、タイツのように大きく伸ばす前提の素材です。DTFのプリントは大きく伸ばしても影響が出にくく、白トナーはタイツが難しい(動画撮影時)という違いがありました。
- 写真のプリントは、白トナーとDTFでどちらがきれいですか?
- どちらがきれいかは主観による部分が大きく、白トナーでも十分きれいにできます。動画で同じ写真を並べたところ、インクジェットのDTFのほうが少し明るく、鮮やかに見えました。インクジェットはRGBの表現、トナーはCMYKの表現が得意という違いがあり、写真の表現にこだわりたい方にはDTFにメリットがあります。映像と実物では印象が変わるので、無料サンプルでの確認をおすすめします。
- DTFを入れると、どんな手間が増えますか?
- DTFは白インクの性質上、定期的なクリーニングが必要です。2026年10月時点の案内では、作業前に2回程度のクリーニングが基本で、通常1回約100円・強力1回約200円です。メンテナンスがほぼ不要な白トナーとは、この点が大きく違います。
この記事のもとになった動画
【考察】白トナープリンタ保有者がDTFプリンターを導入するメリットについて(WIPシリーズ発売当時の動画。内容・価格は動画撮影時点のもの)
白トナーとDTFの仕上がりを、実物で比べませんか
DTFの無料サンプルをお送りしています。東京・大阪・福井のショールームでは、
白トナーとDTFの両方を触って比べていただけます(完全無料・要予約)。
※動画の内容はWIPシリーズ発売当時の撮影時点のものです。価格・製作費・メンテナンスの案内は2026年10月時点の商品ページの情報です。
メーカーの売り文句ではなく、現場で刷って、売って、サポートしてきた事実だけをお伝えします。


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