ジャージの上下に
フルカラープリントする方法
1枚から、色数の制限なしで
部活やチーム、ダンス、イベントなど、ジャージは年齢を問わず人気のプリントアイテムです。「オリジナルジャージ」で検索すると、たくさんの会社がプリントサービスをしています。
一方で、白トナープリンターを導入したお店でジャージを扱っているところはまだ少ない印象です。この記事では、ジャージの上下に白を含むフルカラーでプリントする手順と、ポリエステル生地ならではの注意点をご紹介します。商品ラインナップにジャージを加えるときの参考にしてください。

- 白トナー転写なら、ジャージに1枚から・大きさも色数も気にせずフルカラーでプリントできる
- ポリエステルのジャージは、熱で生地の染料が浮き出る「ブリード(色移り)」に注意。温度は低め・時間は短めが基本
- 今回は120℃・20秒でプレスして、ブリードは出なかった(転写紙タイプWの目安は最低115℃・15秒ほど)
- ファスナーの段差は、厚めのクッションを中に敷くか、プレス機の下側にかぶせるようにセットして解消する
- 生地メーカーによってブリードの出方が違うので、新しいジャージを扱うときは必ずテストを
ジャージにプリントする5つの製法を比べる
ネットでオリジナルジャージを作っている会社を調べると、主に次の方法が使われていました。それぞれ得意・不得意があります。
| 製法 | 向いている量 | 苦手なこと |
|---|---|---|
| シルクスクリーン | 大ロット | 版が必要で、色数にも制限がある |
| プリント&カット(インクジェット) | 中ロット以上 | 色数の制限はないが、カットやカス取りの手間がかかる |
| カッティング | 小ロットOK | 1色ならよいが、フルカラーは難しい |
| 刺繍 | 小ロットOK | 大きなイラストは生地がよれる。サイズや色数に制限 |
| 全面昇華 | 専用設備が必要 | 設備を持つところが少なく、海外生産が多い |
| 白トナー転写 | 1枚から | 白を含むフルカラー。A3サイズまで大きさも自由 |
小ロットでフルカラーのジャージを作れる方法は、意外と多くありません。1枚から注文を受けたいお店にとって、白トナー転写は選択肢を広げてくれる方法です。
今回使ったジャージと素材の特徴

| アイテム | 品番 | 素材 |
|---|---|---|
| ジャージ上着 | ユナイテッドアスレ 1995-01 | ポリエステル100%(スムース編み) |
| ジャージパンツ | ユナイテッドアスレ 1795-01 | ポリエステル100%(スムース編み) |
どちらもポリエステル100%のスムース編みです。表面がなめらかで転写自体はしやすい一方、次に説明するブリードに気をつける必要があります。
いちばんの注意点「ブリード(色移り)」
ブリードとは、熱を加えたときに、生地を染めている染料がプリントの上に浮き出てくる現象です。たとえば黒いポリエステル生地に白をプリントすると、黒の染料が上がってきて、白がグレーっぽくくすんでしまいます。
当社の抜ける転写紙 タイプWは、通常125〜130℃でプレスしますが、120℃でも問題なく定着します。そこで今回は、注意書きに合わせて120℃・20秒でプレスしてみました。
ブリードは、生地に与える熱の量が多いほど起きやすくなります。温度を下げる・時間を短くするのが基本です。タイプWの場合、目安は最低115℃・15秒ほどです。
プリントの手順
転写マークを作る
- まず色紙で試し刷りする白トナーの白は、白い紙に刷ると見えません。色紙(ネット通販で購入できます)に一度刷ってみると、白がどこに出るかを確認できます。転写紙を無駄にしないための、ちょっとしたコツです。
- 転写紙に印刷する白トナープリンター WTRIP835 で、タイプWの印刷用シートに印刷します。CMY+白の4色、またはCMYKの4色で、A3サイズまで刷れます。家庭用の100V電源で使えます。
- 糊のシートと重ねてプレスし、はがす130℃・30秒でプレスしてから糊のシートをはがすと、印刷したところにだけ糊がつきます。カッティングのようなカス取りは不要です。
- まわりを切るハサミでデザインのまわりを切ります。1mmほどの細い線まで再現できます。


ジャージにプレスする
- 耐熱テープで仮どめする転写紙がずれないよう、耐熱テープで生地にとめておきます。プレス機を下ろすときのずれを防げます。
- ファスナーの段差をなくす(胸・パンツ)ジャージはファスナーまわりが高く、段差が大きくなりがちです。今回はプレス機の下に敷くラバークッションを切ったもの(厚さ約8mm)を中に入れて、プリントする場所を持ち上げました。
- 背中は「かぶせて」セットする背中にプリントするときは、ジャージをプレス機の下側の台にかぶせるようにセットします。前のファスナーが台の外に出るので、段差はほとんどなくなります。
- 120℃・20秒でプレスし、冷めてからはがすしっかり冷ましてから(今回は5分以上置きました)転写紙をはがします。


※段差をなくすマットは、ラバースポンジマットや段差マットも使えます。使い分けはマットの使い方の記事で解説しています。
仕上がりとブリードの結果

胸とパンツにはイタリア国旗のエンブレム、背中には白・青・水色・緑を重ねた背番号をプリントしました。黒の染料が浮き上がることもなく、白もきれいに出ています。

小ロットのジャージは、カッティングや刺繍で作られることが多いアイテムです。フルカラーで1枚から作れるというだけで、ほかのお店との違いになります。ぜひ商品づくりの参考にしてください。
よくある質問
- ジャージにもプリントできますか?
- できます。白トナー転写なら、ポリエステルのジャージにも1枚から、白を含むフルカラーでプリントできます。A3サイズまでのデザインに対応しています。
- ブリード(色移り)とは何ですか?
- 熱を加えたときに、生地を染めている染料がプリントの上に浮き出てくる現象です。黒い生地に白をプリントすると、白がグレーっぽくくすむことがあります。ポリエステル生地で起きやすいので、温度を低く、時間を短くするのが対策です。
- ジャージのプレス温度は何度がいいですか?
- 生地メーカーの注意書きに従ってください。今回のジャージは120℃以下が推奨されていたので、転写紙タイプWを120℃・20秒でプレスし、ブリードは出ませんでした。タイプWの目安は最低115℃・15秒ほどです。
- ファスナーがあってうまくプレスできません
- ファスナーの段差が原因で圧がかかっていない可能性があります。胸やパンツは厚めのクッションやマットを中に敷いてプリントする場所を持ち上げ、背中はジャージをプレス台にかぶせるようにセットすると、段差をなくせます。
この記事のもとになった動画
【解説】ジャージの上下にフルカラープリントする方法 業者様向け白トナープリント講座(約12分)
ジャージやスポーツウェアのプリント、
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