QUICK ART PRINT ACADEMY / SUBSIDY
持続化補助金で
Tシャツプリント機器を
導入するには?
白トナープリンターは本体39万円、小型のDTFプリンターは約35万円。プレス機を合わせても約50万〜54万円で、オリジナルウェアの制作を始められます。この費用の3分の2を国が補助してくれるのが、小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)です。
クイックアートでは、持続化補助金の公募が始まるたびに同じテーマの動画を出し、たくさんのお客様にこの補助金でプリント機器を導入していただいてきました。公募は何年も続いていて、回ごとに日程や細かいルールは変わりますが、「どう書けば通るのか」の基本はずっと同じです。
この記事は第19回公募のときの説明動画をもとに、数字を第20回公募の公募要領(第8版・2026年7月21日公開)で更新しました。プリント機器を補助金で導入したい方が、申請前に知っておきたいことを順番にまとめています。
2/3補助率
(経費の3分の2が戻ってくる)
50万円通常枠の補助上限
(特例で最大250万円)
12/15第20回の申請受付締切
(2026年・17時)
82.3%当社のお客様の第17回の合格率
(17先中14先)
01 / WHAT
持続化補助金とは:
プリント機器と相性がいい理由
持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓(新しいお客様や売り先を増やす取組)をするときの経費を、国が一部補助する制度です。公募要領には、目的が次のように書かれています。
公募要領より(事業概要)
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
使い道は機械の購入だけでなく、チラシなどの広告費、ウェブサイト、展示会の出展費などと幅が広く、採択される事業者の業種もさまざまです。その中でもプリント機器は、この補助金と相性がいいと当社は考えています。
理由はシンプルで、「機器を入れれば、自社で新しい商品が作れて、新しいお客様に売れる」という流れが説明しやすいからです。実際、公募要領の「機械装置等費」の対象となる経費例には、「新たなサービス提供のための製造・試作機械(特殊印刷プリンター、3Dプリンター含む)」がはっきり挙げられています。
「事務用プリンター」と読まれないように
同じ公募要領で、パソコン・事務用プリンター・複合機・タブレットなど「汎用性が高く目的外使用になりえるもの」は対象外とされています。白トナープリンターは見た目がオフィスのプリンターに近いので、申請書や見積書では「衣類専用の白トナープリントシステム」のように、Tシャツなどの衣類にプリントするための専用機器であることを必ず明記してください。
02 / WHO
申請できる人
申請できるのは、日本国内の小規模事業者(個人事業主を含む)です。小規模事業者かどうかは、業種ごとの常時使用する従業員の数で決まります。
※業種は、今行っている事業か、これから予定している事業の業態で判定します。会社役員や個人事業主本人、同居の親族従業員などは「常時使用する従業員」に含みません。詳しくは公募要領と別紙「参考資料」をご確認ください。
動画より。当社で申請されるお客様は、個人事業主や家族経営の方が多くいらっしゃいます。
よくいただく質問が「商工会議所(商工会)の会員でなくても申し込めますか?」というものです。答えは申し込めます。ただし申請には、地域の商工会・商工会議所に事業計画を見てもらい、「事業支援計画書(様式4)」を発行してもらうことが必要です。お住まいの地域が商工会地区か商工会議所地区かで、窓口と事務局のサイトが分かれています。
過去に持続化補助金を使ったことがある方
過去に一般型・通常枠や創業型などで採択されて補助事業を実施した方は、事業の実施期間が終わった月の翌月から1年が経過し、「事業効果および賃金引上げ等状況報告書」を提出済みであれば申請できます。また過去の補助事業と同じ内容ではなく、明確に異なる新しい事業であることが審査で見られます。
03 / MONEY
いくら補助されて、
自己負担はいくらか
一般型・通常枠のルールは、補助率2/3、補助上限50万円です。かかった経費の3分の2が補助金として戻ってきますが、どんなに経費が大きくても補助金は50万円までです。
動画より(撮影時の価格)。白トナープリンターもA3の小型DTFも約35万円、プレス機が約15万円で、合計約50万円から始められると説明しています。現在の価格は、白トナープリンター(WTRIP835)が39万円(税別)、A3の小型DTFが35万円(税別)です。
※補助金の額=補助対象経費×2/3(上限50万円)。課税事業者は消費税を除いた金額で計算します。免税事業者・簡易課税事業者などは、消費税を含めて申請できる場合があります。
動画より。経費75万円で補助金は上限の50万円に届きます。75万円を超えて申請しても問題ありませんが、超えた分はすべて自己負担です。
機器代54万円の場合、自己負担は約3分の1(18万円)で済みます。資金力に限りがある小規模事業者にとって、とても意味のある制度です。経費の合計に上限はないので、機器に加えて、新商品を知らせるチラシやウェブサイトの費用を組み合わせて75万円前後で申請する方も多くいます。
補助金は「後払い」です
補助金は、機器を購入して支払いを終え、実績報告をして金額が確定したあとに振り込まれます。いったんは経費の全額を自分で支払う必要があるので、資金の準備をしておいてください。
上限を引き上げる2つの特例
要件を満たすと、補助上限が上乗せされます。
※特例の要件を補助事業の終了時点で満たせなかった場合、上乗せ部分だけでなく補助金全体が交付されません。賃金引上げ特例は従業員がいることが前提です。プリンター1台とプレス機の導入なら、多くの方は通常枠の50万円で足ります。
04 / RATE
採択率の推移と、
当社のお客様の実績
持続化補助金は審査があり、申請すれば必ずもらえるものではありません。一般型・通常枠の採択率は次のように推移しています。
※一般型・通常枠(第13〜16回は一般型)。第18回は採択発表後に要件を満たさない101件が除かれ、採択件数が8,330件から8,229件に修正されています。
採択率60%前後が当たり前だった頃に比べると、ここ数回はおおむね2件に1件。持続化補助金そのものの難しさは上がっています。
一方で、当社のプリント機器を導入したいお客様は、第17回で17先が申請して14先が採択(82.3%)されました。このうち当社が申請書づくりのお手伝いをしたのは4先で、残念ながら1先は不採択でした。第18回は9先が申請しています(当社を通さずに申請されている方も全国にいらっしゃいます)。
動画より。プリント機器の導入は「機器で何が変わるか」を説明しやすく、持続化補助金と相性のいいテーマです。
チャンスは年に2〜3回
2025年に一般型・通常枠の締切があったのは第17回・第18回の2回だけでした。公募は「いつでもある」ものではありません。導入したい時期と公募の日程が合うなら、上手に活用することをおすすめします。
05 / HOW TO WRITE
申請書の書き方:
ストーリーを作る
採択された多くのお客様の申請書には、共通点があります。それはストーリーができていることです。審査員は、あなたのお店や会社のことを何も知りません。だから「なぜこの機械が必要で、入れると何が変わり、どれだけ売上と利益が増えるのか」を、順を追って説明する必要があります。
- 今の事業と強みどんなお客様に、何を売っているのか。地元のつながりや、すでに受けているオリジナルウェアの注文など、自社の強みを書く
- 今の課題=その機器を入れないと困ること「補助金で入れたい機器」は、言いかえれば「入れないと困るもの」。それが今の課題です
- 機器を入れて解決する衣類専用のプリント機器を導入し、外注していた作業を自社でできるようにする
- 今までできなかった新しい取組自分たちでしか作れない新商品、新しい販売先。ワクワクするような取組を書く
- 売上・利益が上がる最終的に売上高と売上総利益(粗利)がどれだけ増えるかを、根拠のある数字で示す
よくある課題:外注を内製化したい
プリント機器の導入で一番多いのが、今は外注しているプリントを、自社でできるようにしたいというケースです。外注には、次のような課題があります。
動画より。外注の課題は、内製化することで一度に解決でき、売上と利益の両方が上がります。
課題の解決だけでは、まだ弱い
「外注の課題が解決する」だけでは、採択には少し弱いのが実際のところです。持続化補助金は販路開拓のための補助金なので、機器を入れたことで、今までできなかった取組ができるようになるところまで書いてください。
動画より。新しい取組は、ネットの大きな世界でなくても、すでに活動している商圏の中で十分です。
たとえば、地元の名所や特産品をモチーフにしたオリジナルTシャツ、取引のある学校・部活・企業向けのユニフォームやイベントウェア、店舗の常連さん向けの名入れグッズなど。あなた自身にしか作れない新商品や、新しい販売先のイメージがあると、ストーリーに説得力が出ます。全国に向けたネット販売のような大きな話でなくてかまいません。すでに活動している商圏の中で十分です。
審査で見られるポイントと、書くこと
公募要領には、計画書の審査項目が書かれています。上のストーリーは、そのまま審査項目に対応しています。
通りやすい申請書にするコツ
・「これから新しく始めたい」より、「注文や問い合わせがあるのに、今は対応しきれていない」という書き方のほうが、実現性が伝わります
・売上目標は積み上げで。「外注している注文が年○件×平均○枚×単価○円」のように、根拠のある数字にします
・本業の説明が長くなりすぎないように。主役は補助事業(プリント事業)です
・人口減少など、自分ではどうにもならないことを売上が伸びない理由にしない。伸びているニーズのほうを書きます
06 / SCHEDULE
第20回のスケジュールと、
機器を買うタイミング
※第20回公募要領(第8版)より。予定は変更される場合があります。様式4は受付締切後の発行依頼は理由を問わず受け付けられません。申請は電子申請のみで、GビズIDプライムのアカウントが必要です(取得に時間がかかるので早めに)。
気をつけたいのは様式4の締切です。申請の締切より11日早いうえ、その前に商工会・商工会議所に計画書を見てもらう時間が必要です。動画で解説した第19回のときも、「4月16日までに商工会の認定をもらう必要があるので、あっという間」とお伝えしました。申請を考えている方は、受付開始の前から準備を始めてください。
採択発表は、締切からおよそ3〜4か月後
さらに、採択されてもすぐに機器を買えるわけではありません。採択後に見積書を提出し、事務局の確認を経て「交付決定」が出てから、ようやく発注できます。公募要領では、採択発表から交付決定まで概ね1〜2か月かかる場合があるとされています。第20回なら、実際に機器を発注できるのは2027年の春以降になる見込みです。
動画より(第19回のときの説明)。補助金を使うなら、購入は必ず採択・交付決定の後です。
交付決定より前に買うと、補助対象外
交付決定日より前に発注・契約・購入・支払い(前払いを含む)をした経費は、補助対象外です。「採択されたから大丈夫」と思って先に注文してしまうと、その分の補助金は出ません。補助金を使うなら、購入は必ず交付決定の後。この順番は絶対に守ってください。
反対に、導入の時期を待てない方は、補助金にこだわらず、自己資金・クレジット・借入などで購入するのも一つの判断です。補助金が出るまで数か月待つあいだに得られたはずの売上もあります。導入したい時期と公募の日程を見比べて決めてください。
07 / RULES
経費のルールで
気をつけたいこと
プリント機器を申請するときに、特に関係する第20回のルールをまとめました。第19回から変わった点もあるので、以前の情報で準備している方はご注意ください。
※第20回公募要領(第8版)より要約。申請の前に必ず公募要領の原文をご確認ください。
08 / SUPPORT
クイックアートのサポート
申請書は、基本的にお客様ご自身で作成していただきます。持続化補助金は「小規模事業者が自ら経営計画を作る」ことが前提の制度で、商工会・商工会議所とのやりとりもご本人が行う必要があるからです。
そのうえで当社は、これまでの採択のノウハウをもとに、プリント事業の部分の書き方や、機器の説明、見積書についてアドバイスしています。手数料などは一切いただいていません。ただ、対応できるお客様の数には限りがありますので、申請を考えている方はお早めにご相談ください。
小規模な事業者こそ、補助金を味方に
失礼ながら、小規模な事業者の方はチャレンジ精神が旺盛な一方で、資金力が乏しいという現実も多いと感じています。補助金は常にあるわけではありません。導入したい時期と公募の日程が合うなら、ぜひ有効に活用してください。
09 / FAQ
よくある質問
- 持続化補助金でTシャツプリント機器は買えますか?
- 買えます。公募要領では、機械装置等費の対象例として「新たなサービス提供のための製造・試作機械(特殊印刷プリンター、3Dプリンター含む)」が挙げられています。一方で、事務用プリンター・複合機・パソコンなど汎用性が高いものは対象外なので、衣類専用のプリント機器であることを明確に書いてください。
- 自己負担はいくらですか?
- 通常枠は補助率2/3・上限50万円です。白トナープリンター39万円(税別)とプレス機約15万円の合計54万円(税抜)なら、補助金は36万円、自己負担は18万円です。経費75万円で補助金は上限の50万円に届き、それを超えた分は自己負担です。補助金は後払いなので、いったん全額を支払う必要があります。
- 商工会議所や商工会の会員でなくても申請できますか?
- 申請できます。ただし、地域の商工会・商工会議所から事業支援計画書(様式4)の発行を受ける必要があります。第20回の様式4の発行受付締切は2026年12月4日(金)です。
- 採択されたら、すぐに機器を注文していいですか?
- いけません。交付決定日より前の発注・契約・購入・支払いは補助対象外です。採択発表から交付決定までは概ね1〜2か月かかることがあるので、交付決定通知書に書かれた交付決定日以降に発注してください。
- 持続化補助金の採択率はどのくらいですか?
- 一般型・通常枠は第17回51.1%、第18回47.5%、第19回47.2%で、直近はおおむね2件に1件です。当社のプリント機器を導入したいお客様は、第17回で17先中14先(82.3%)が採択されました。
- 白トナープリンターとDTFプリンター、どちらを申請すればいいですか?
- 月に何枚作って売るのかで決めるのがおすすめです。小ロット・多品種が中心なら白トナー、量産が続くならDTFが向いています。詳しくは白トナーとDTFの比較記事をご覧ください。
VIDEO
この記事のもとになった動画
【最大50万円補助】第19回持続化補助金でTシャツプリント機器を導入したい方へ 【要差し替え】YouTubeの動画ID
※動画は第19回公募(2026年4月30日締切)のときに撮影したものです。日程や一部のルールは、この記事で第20回の内容に更新しています。
※本記事は「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版・2026年7月21日)」と各回の公表結果をもとにした要約です。制度の内容や日程は変更される場合があります。申請の際は、必ず商工会地区の補助金事務局サイトまたは商工会議所地区の補助金事務局サイトで最新の公募要領をご確認ください。本記事は採択を保証するものではありません。
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